チョーキング現象とはどんなもの？

家を建ててから一定の年月が経過すれば劣化が生じるのは避けられません。人が生活していれば当然家のあちこちに傷みが出てくることが考えられますが、家の外壁も同じように劣化が進んでゆきます。外壁塗装面の最も表面にある樹脂が、紫外線や雨風などの自然現象によって劣化することでチョーキングという現象が起こります。塗料に含まれる顔料が、外壁の表面部分にまるで黒板に使用するチョークの粉のような状態になって出来る症状のことをチョーキング現象と言います。外壁の表面を手で触れた時に白い粉が付着することで確認できるのですが、外壁の色とよく似た色味の粉末が付着してくるようなら、すでにチョーキング現象が起きている可能性が高いといえます。チョーキング現象が起きる事は、外壁に求められる防水機能が著しく低下していることを表しており、外壁の塗り替えが必要なタイミングに差し掛かっていることを意味しています。

チョーキング現象はなぜ起こるか

家は建っている場所の環境によっても異なりますが、常に太陽からの熱、紫外線、雨や風などの外的な刺激にさらされ続けます。そのため年月が経過すればいつの間にかそれらの刺激の影響を受けて劣化してゆくことでチョーキング現象は起こります。外壁塗装に使用される塗料に含まれる顔料というのは本来は粉末状のもので、そこにウレタンやシリコンなどに代表される合成樹脂や添加剤などを混ぜ、さらに水やシンナーなどで希釈することによって外壁塗装に使用される塗料を調合します。調合された塗料を壁面に塗装するのがいわゆる外壁塗装作業で、塗装することで家に雨水などが侵入するのを予防するために必要な作業です。外壁塗装部分は常に太陽の熱や紫外線、雨風などの刺激を受け続ける事で、塗料の中の成分が少しずつ分解し劣化します。そして塗料を調合する際に使用した顔料が元の粉状に戻って外壁表面に表れる事で、表面に触れた時に白い粉が付くチョーキング現象となるものです。チョーキングは外壁の中でも特に紫外線の影響を長時間受けやすい場所に発生する確率が高くなります。そして一度チョーキング現象が起こってしまった部が自然に元に戻る事はなく、そのままの状態を放置すれば状態はさらにどんどん悪くなってゆきます。

自分でできる外壁塗装の劣化の確認の仕方

家は一度建てたらそれでおしまいではなく、年月の経過と共に様々なメンテナンスが必要になります。家の外側を覆う外壁塗装ももちろん例外ではなく、一定期間が経過したら劣化することは避けられないものです。でも、例えば設備機器ならば故障が生じやすくなるなどの症状を自分で確認できますが、外壁の劣化は見た目の印象以外特に生活していくうえでは支障がないので見落としてしまいがちです。けれども外壁塗装の劣化を放置することは家にとってかなり重大なリスクを招くことにつながりかねません。外壁の劣化がどの程度なのかを調べるために専門業者に依頼する前に、自分でできる確認方法があります。まず、外壁を手で直接なぞってみた時に指先にチョークの粉のような白い粉末状のものが付いたらチョーキング現象が起こっていると判断できます。壁の色味がうっすらと手につく程度ならリフォームを検討する時期に差し掛かっていると認識すればいいのですが、手にしっかりと外壁の色がついてしまうほどのチョーキング現象が確認できたら、外壁塗装の劣化がかなり深刻な状態になっていることが考えられます。また、目視で外壁が雨に濡れた時に変色するのが確認できたらやはりチョーキング現象が起こっている可能性が高く、外壁塗装の大切な役割である防水効果が薄れてきている証拠です。

チョーキングをそのまま放置することの影響

チョーキング現象が起こっていたとしても、実際にその家で生活する分には特に不便は感じないため放置してしまう人もいます。外壁の劣化は家の見た目の印象の問題だけだと考えれば、必要な家の修繕の中ではどんどん後回しになってしまう事も考えられますが、外壁の劣化は実は何よりも深刻なダメージを建物に与えてしまう事に繋がります。外壁にチョーキング現象が起こる事は外壁塗装の防水機能が切れてしまっている事なので、対策をせずに放置すれば、雨水が家の中に侵入して家の躯体部分に大きなダメージを与える事につながりかねません。家の中に雨漏りとなって現れなくても少しずつ侵入した雨水は徐々に家の中に広がり続け、結果的には莫大な修繕費が必要な深刻な状況に陥ってしまう事も考えられます。チョーキングを放置して雨水を吸収した壁面は藻やコケ、カビなどが生えやすくなり、さらに時間がたてばやがてひび割れが起こり、どんどん状態が悪くなります。チョーキング現象を発見したらそのまま放置せず、外壁塗装の専門業者に相談するのがおすすめです。外壁は外からの見た目でもその劣化が確認できるので、中には悪質な訪問販売業者がむやみに不安をあおって工事を急がせるケースもあります。外壁塗装を依頼する業者を得選ぶ際には豊富な実績を持つ信頼できる業者を選ぶことが大切です。